知の蓄積

梅田望夫ウェブ進化論 −本当の大変化はこれから始まる』を読んで

以前から始めたいと思ったブログ。
mixiはやっていたけど、画一的だし、やや閉鎖的なので自分のブログがほしかった。

今回再び始めようと思ったきっかけは、今更ながら見出しの通り『ウェブ進化論』を読んだからである。
現在のネット社会に生きる(生きていく)我々の世代にとって、必ず入れておきたい知識がふんだんに盛り込まれていた。
発刊から1年経ってからの読破であったが、今まで本の中の情報を知らなかったのが怖いくらいであった。
自分はネット、あるいはパソコンを5%程度しか有効利用していなかったんだなと痛感。

マルクス主義史観ではないが、ネットのおかげで「資本主義」社会から「ネットによる資本主義」社会に、すでに緩やかに移行しているではないか。
まだまだ既存のメディアの権威は根強い。
しかし、緩やかなところに怖さがある。
気づいたときには遅いのかもしれない。
「搾取する側」から「搾取される側」にいつの間にか変わっているかもしれない。

本書で最もそのことを感じられたのが、マイクロソフトはすでに後者になりつつあることである。
では前者は誰か?
それこそ我々がネット画面を注視していれば納得の相手である。


さて、話が変わって、ブログについて筆者はバーチャル研究室」と述べる。
以下に長くなるが引用してみよう。

「私の学生時代の夢は、学問の研究をずっと続けて大学に残ることであった。(…)なぜ大学に残りたいと思ったのだろうと思い出してみる。たしかに勉強や研究だ好きだったし、学問の世界で某かの業績を残したいという野心もあったが、本質的なところでは「自分の研究室(ゼミ)を持って、学生たちと一緒に知的生活を送る」という「日々の在り様」に強く惹かれていた。(…)凄いことに私は今、ネット上に「バーチャル研究室」とも言うべきエンティティ(存在)を持ち、本業のビジネスを営む傍ら、極めて充実した知的生活を送るに至っている。」(167〜168頁)

自分も充実した知的生活を送りたいと思っていた。
現実世界では、自身は立場上知的生活を送っている。
しかし、いつ「現実」が「ネット」から覆いかぶされるかわからない。
ならば、「ネット」を利用しさらに知的生活を拡大するべきではないか。
このような思いで本ブログを開催することにする。

自分の中の考えを内に留めるだけではなく、外部発信することによって、自身の表現力文章力の訓練をすると同時に
読んでくれた方の反射によって、止揚された知的生活を送ることができればと切に願う。


最後に、まだ『ウェブ進化論』を読んでない方で興味のある方はぜひ。
同世代、あるいは自分より若い世代は必読。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)