ルールを知らない監督・選手・審判


昨日は弟に、自分の母校の野球観戦についてきてもらったので、今日は弟の母校酒田西高の試合を観に行く。
酒田西は、自分が高校2年生の時に同好会ができた、酒田の中では最も新しいチームである。
そのころはまだ上級生も十分ではなく、自分が3年生の時に当時の新入生だった弟と対決したりした。
しかし、近年は酒田南は別格だとしても、酒田勢2番手争いで酒田東、酒田商業、酒田工業と実力を争っている。


ということで、蔵王高校との対戦を観に行く。
相手のミスで2点先制して、終盤までずっと2対0のままで進む。
問題の場面は7回か8回の1死1、2塁。
打者が内野フライを揚げて、主審がインフィールドフライを宣告する。
2塁走者はその宣告を聞きながらゆっくり帰塁。
打球を取った捕手は2塁へ送球、走者が戻ってないのでフォースアウト、チェンジ。


……となるはずが、2塁走者、そして次打者が審判に抗議している。
インフィールドアウトで、一度プレイが止まるのではないかと。
蔵王ナインは普通にベンチに戻って攻撃の準備をしているのに、その抗議を見て唖然としている。
審判たちが協議をはじめ、何度も本部とやりとりを行う。
しまいには酒田西の監督T.Tまでやってきて抗議している。
何度も右往左往する審判団。
観客席からはヤジを飛んでいる。


自分はこれを観て呆然としてしまった。
なぜかというと、監督・選手・審判ともに、野球のルールの基本ともいえるインフィールドフライのルールを判っていなかったからである。
ましてや、一選手が抗議する、監督がそれをなだめない、審判が毅然とした態度を取れない、というルール以前の高校野球としての倫理が伴っていないというのが表出した一連のプレイであった。
特待生問題なんかもそうだが、公立高校でもたくさん問題はあるな、ホント。


インフィールドフライは、宣告されてもボールデッド(試合が止まる)にはならないなんて基礎中の基礎だ。
それをわからずに、10分近く試合を止めた監督・選手・審判にはきちんと責任を取ってもらいたい。
選手はもし知らなかったら、仕方がない、そういう教育しか受けてこなかったのだから。
ただ、大人である監督と審判(及び本部)には猛省してもらいたい。
何十年も野球に関わってきて知らなかったでは済まない。


観客席からは、「金払っているんだから、ちゃんとしろー」という野次も上がっていた。
当然だと思う。
今回のプレーの責任の重度は、審判≧監督>>>選手だった。
野球(に限らずスポーツも司法も何でも)は人間がやる以上、判定に間違いはあるし、それで喜ぶ人間、泣く人間双方出てくる。
しかし、判定を下す人間がその判定に自信を持たないならば、泣くに泣けない。
判定を下す以上は毅然としていただきたい。
(そういう意味で、自分はテニスのチャレンジ制度にはとても懐疑的である。あんなん審判の権威なんてあったもんじゃない)


自分も判定に何度泣かされてきたことか……。
しかし、結構いい思い出になっていたりする。


観戦後、勘生庵に行って、2人で半ソネ(5玉)を食べる。
市内でお使いした後に、境内でまたキャッチボール。
見事に肩が痛くなる。